スタッフの未来はどうなっていく?
サロンの未来とスタッフの未来は別々に考える
あなたはサロンを5年後、10年後どうしていきたいのかイメージができていますか?
そのために今あなたができることを進めていることだと思います。
スタッフが何人くらいいて、売上がどれくらいで、自分はどんな仕事をメインにしているか・・・。
そのイメージの中に今あなたのサロンで働いているスタッフがどんなポジションでどんな風な活躍をしているかを想像したことはありますか?
「Aさんにはこうなってほしいな。」そんなことを思ったことはあるのではないでしょうか?
では質問します。それはAさんが望んでいることですか?それともあなたが望んでいることですか?
2人が望んでいたとしたら、もう後はそこに一緒に向かっていくだけ。
ではあなただけが望んでいたとしたら?
それはサロンの未来に必要なAさんなのであって、Aさんにとって望む未来ではないということ。それを望んでしまうオーナーはとっても多いと感じています。もちろんあなたのサロンですからあなたが最善のイメージをもち、進めていくことがとても大切!
でもスタッフにとっても最善のことでなければ、あなたの想いとずれが生じてしまっていつのまにか「こんなはずじゃなかった・・・。」ということになりかねません。
スタッフも望むような未来を共有する
あなたとスタッフの想いにずれが生じているのに無理やり同じ方向にむかっていって、力技でうまくいくこともあるかもしれません。
ですが、お互いに違和感を感じて進めていくとどちらかが途中で諦めてしまったり、とまってしまったりすることの方が容易に想像がつきます。
あなたがサロンの未来をイメージすることはとても大切!あなた自身の軸がずれてはいけません。ですが、出会うスタッフによってそれが多少形が変わる事は当然。臨機応変にできるゆとりをもたせておくことで「こうでなければいけない」という道からずれずにすみます。
スタッフひとりひとりが何を望み、どんな未来を想像しているのか。
あなたのひとりよがりの「こうなってほしい!」では叶わないことになってしまうかもしれません。
私が今、スタッフ育成に対して思う事
私はネイリストになってスタッフ育成を始めて15年が経ちます。ネイルスクールで生徒さんの指導を始めて11年が経ちます。
育成という言葉は正直あまり好きではありません。育ててあげる。みたいなスタンスが好きではない。人を育てるなんて、そんな大それたこととても言えない。ただその人が向かっていくために必要なことを伝えていくことはできます。私が便宜上使っている「スタッフ育成」という言葉はそんな意味が含まれています。
そんな私がたくさんのネイリストやネイリストの卵たちに接してきて、今の私が思う事は「人は自分の思い通りにならない」です。
あたりまえのようですが、良かれと思うほど人は人を変えたくなります。変化することを求められていれば、変えようとする発言や行動は必要なものとなります。ただ変化したくない人達も多いのが現実。もう少しここを変えるだけで、この人はすごく人気のあるネイリストになる!とどんなに想いを伝えたとしても人によっては、そんなこと望んでいないんです。
あなたが思う「絶対にいい!」はみんなにとっての絶対ではありません。
だからこそ、同じ方向に向かっていないとかける言葉がずれてきてしまう。
名古屋から遠くに行くなら絶対飛行機がいい!と思っている人が「少し遠くに出かけたいんです。」と言われたら飛行機の乗り方を教えてしまう。でも「少し遠くに出かけたいんです。」と話してきた人にとっての遠くが京都だとしたら?飛行機の乗り方なんて知りたくないんです。新幹線の方が便利だから。
そう。人は自分が思い込んでいることを絶対だと思い、それを押し付けがちです。始めから、「少し遠くって、どのあたりに行きたいの?」と行き先を確認しておけば最善の行き方を伝えられたはず。
どんなに想っていても、どんなに伝えていても意味のないものだったらお互いの時間を消費しただけ。さらに教えてもらった方は不信感が募り、教えた方は、なんでこんなに伝えているのに!!となってしまう。
良かれと思っていることが逆効果になってしまうなんて、悲しいですよね。
そのために、最初から行き先を確認しておきましょう。もし具体的に決まっていなければ、方向だけ決める。どれくらいの距離かを考える。など話し合って探していきましょう。