未経験のスタッフは何から伝える?
スクール卒業のサロンワーク未経験のスタッフさんはどう育てる?
サロンによって、求人の条件はさまざま。経験者しか採用しないサロンもあれば、積極的に未経験者を採用するサロンもあります。
検定を取得していても、やっぱり経験がないスタッフさんは、まだ人の手の扱いに慣れていなかったり、流れがスムーズに行えなかったりと、つきっきりで指導しなければいけないことがたくさんあります。
裏を返せば、まだまっさらな状態なので、あなたのサロンの手順やこだわりポイントをそのまま吸収してくれる。ということ。そう考えると責任重大ですね・・・。
私は未経験者のスタッフ採用に積極的です。それは、私が経営しているジュニアネイルサロンを作ったきっかけにもなっています。私がスクールで指導してきた生徒さん達が卒業の頃になると就職活動を始めるのですが、その時に「今の状態でサロンに就職しても、他のネイリストさん達と同じようにできるとは思えない・・・。」「未経験者を雇ってくれるサロンが少ない。」「自身がない・・・。」などたくさんの声を聞きました。
私がスクールで大切にしていることは、活躍できるネイリストになってほしい。という想い。決して検定合格だけをゴールにはしていません。だからこそ、未経験でも活躍できる場所を作らなければ!とジュニアネイルサロンをオープンしました。
まずは人の手を触ること、施術をしながらカウンセリングをすることに慣れてもらう。
え?そこから?
と思った方もいるかもしれません。
でも自分がデビューした時のことを思い出してください。まだ技術的にもドキドキしながら、時間を意識すれば会話ができないし、会話をすれば時間がおしてしまう。お客様の手の場所がやりにくい場所にあってもそれを移動してもらうこともできず、やりにくいまま続けてしまって、余計に時間がかかったり仕上がりにも影響してしまう。
そんな経験ありませんか?
何年も経験しているネイリストさんがあたりまえにできていることでも、未経験のスタッフには一から伝えなければわからないままになってしまいます。ですから、細かい技術や接客についての方法よりも先に、まずは慣れてもらうこと。手順を覚えてもらうこと。最初からあれこれと言われてもなかなか全部は覚えられません。ここは大事!というポイントは初めに伝えますが、他のことは慣れてきた後に少しずつ伝えていきましょう。
技術面だけを指導していってもネイリストにはなれない
ネイリストはよく職人のように例えられますが、私はそうとは思いません。職人をしながら営業もできなければいけない。こもって作業だけができても人と会話ができなければネイリストとしては一人前にはなれない。
どうしても技術面にかたよって指導しがちになってしまいますが、合わせて接客業としての心得や会話をスムーズにできるポイント、カウンセリング時の注意事項などをしっかり伝える必要があります。
技術が90点で接客が30点のスタッフよりも、技術が60点でも接客が完璧にできるスタッフの方が、満足してくださるお客様はいらっしゃいます。もちろん技術が下手なのは論外ですが、最低限の技術があれば、すごいアートが描けなくても、すごいスピードで仕上げられなくてもお客様が喜んでくださることは往々にしてあります。それはお客様の視点とネイリストの視点が違うから。
そのことを指導する側も十分に理解したうえで、何から伝えていくべきなのか考えることが大切ですね。